パライバな日々 2025年
今回は2025年8月、ブラジル・パライバ州の鉱山開発の現況報告です。
2023年に始まった鉱山開発ですが、思ったようにはなかなか進んでいません。
今回の目的は鉱山の試掘です。鉱山が本格稼働すれば、ガリンペーロを雇って掘ることもできますが、今回は私自身が直接試掘を行い、サンプルを持ち帰るのがミッションです。

今回も旅は成田空港からスタートです。
ブラジルへ向かうには、経由地をいくつか選ぶことができますが、さて、今回の経由地はどこでしょうか?

今回の経由地はメキシコシティ!理由は単純にチケットが安かったからです。
本当は行ったことのない経由地を選びたかったのですが、今回は再びメキシコを訪れることになりました。
メキシコと言えば温暖なイメージですが、この時期のメキシコシティは意外と寒く、特に灼熱の東京から来ると服装に悩んでしまいます。

とりあえずメキシコらしい食事を楽しみ、メキシコシティを観光。
日本からここまでですでに12時間以上も飛行機に乗っており、時差もある中、睡魔と戦いながらの観光でした。

さて、メキシコシティからさらに約12時間のフライトでサンパウロに到着!
パライバ州まではまだまだ遠い道のりです。
ちなみにこの時期のサンパウロも東京に比べたらかなり涼しく過ごしやすいです。

いよいよ往路最後のフライトです!
ここからはブラジル国内線に乗り換え、パライバ州の州都ジョアンペソアを目指します!

パライバカラーの美しい空!

そして、パライバカラーの美しい海が目の前に!
ついにジョアンペソアに到着です。しかし、鉱山まではここから車での移動になります。

ジョアンペソアから車で約4時間の移動を経て、ついに我々の基地に帰還です!

以前、内装前の状態をお見せしましたが、内装も完成し、ぐっと住みやすくなった基地です!
鉱山滞在中は、この何もない山のふもとで過ごすことになります。

敷地内のカオリン精製工場も、しっかり稼働していました。
パライバトルマリンを採掘する際に出てくるカオリンは、このプールで分離されます。

こうして精製されたカオリンは、陶器などの材料として出荷されます。
実はパライバトルマリンは、このカオリンの中から偶然見つかった副産物。
つまり、パライバを掘るということは、同時にカオリンを掘ることでもあるのです。

さて、いよいよ試掘開始です!
とはいえ、もちろん私は鉱山での労働経験はゼロ。見よう見まねと勘を頼りに、作業を進めていきます。

まずは、鉱山で調べたい鉱脈の鉱石を集め、車に積んで山のふもとまで運びます。
普段デスクワークばかりの私にとっては、かなりの重労働です。

基地に持ち帰った土砂は、調べやすいように水で丁寧に洗います。

こちらが洗浄を終え、カオリンを取り除いた後に残った鉱物です。

その鉱物をひたすらルーペで確認する作業が続きました。
毎日、土砂の採掘・洗浄・ルーペでのチェックを繰り返し、約10日間にわたる地道な作業の末、良質なサンプルを採取することができました。帰国後は、研究機関での検査を行います。
もう少しで本格稼働…と思いながらも、なかなか思うようには進みません。もちろん海外での作業ですので、予期せぬトラブルはつきものです。それでも、5年かかろうと10年かかろうと、いつかは私たちの鉱山から宝石品質のパライバトルマリンを採掘したいと思っています。現状でもパライバトルマリンは採れることがわかっていますが、宝石品質となるとまだ先の話。引き続き応援よろしくお願いします!